インターンシップに行こう! ③
今回はインターンシップについて音大生からよく受ける質問やインターンシップの具体的な活用方法についてお話ししたいと思います。
音大生から受ける質問で最も多いのが、「関心のある会社にインターンシップがない」というものです。これは音大生の志望先が楽器店、音楽事務所、音楽出版、楽団、ホールなどが多いためです。これらの企業のインターンシップがリクナビ、マイナビなどの就活支援サイトにあまり掲載されていないのは、多額の費用を要するからです(学生が無料でもこれらのサイトが成り立っているのはそのためです)。音楽に関連した企業は比較的規模が小さく、求人数も少ないため、費用対効果が見込めず掲載していないと考えられます。ですから興味のある企業で、インターンシップの募集がサイトに掲載されていない場合は、直接問い合わせてみましょう。インターンではなく、アルバイトで受け入れる場合もあります。アルバイトしている途中で、4月からは正社員で、と言われ、実際そうなった事例もあります。

次に多いのが、「タイプ1と2は本当に採用選考とは切り離されているのか?」という質問です。建前上は「切り離す」ことになっていますが、実態的には多くの企業が採用選考に活用しているのが実態ではないでしょうか。ですから、インターンシップに行く際は、実質的な採用選考だと思って行くべきです。
<タイプ1> オープン・ カンパニー |
学生が企業・業界・仕事を具体的に知る目的で開催される、学生・修士・博士課程(年次不問)を対象としたイベントや説明会 |
---|---|
<タイプ2> キャリア教育 |
学生が自らのキャリア(職業観・就業観)を考える目的で開催される、学生・修士・博士課程(年次不問)を対象としたイベントや説明会 |
<タイプ3> 汎用的能力・ 専門活用型 インターンシップ |
学生がその仕事に就く能力が自らに備わっているかを見極める目的で開催される、学部3年・4年・修士1年・2年を対象とした、適性、汎用的能力、専門性を重視したプログラム |
<タイプ4> 高度専門型 インターンシップ (試行) |
学生が実践研究力の向上等を通じて自らの専門性を実践で活かして向上させることを目的として、大学院生向けに2か月以上にわたって実施されるジョブ型研究インターンシップ |
3番目は4つのタイプのうちどれに行けばいいのか、との質問です。インターンシップはタイプ1を中心に展開されると考えられますが、3も実施されるようであれば、チャレンジ対象に考えてはいかがでしょう。5日以上の長期にわたり企業で働く経験ができるので、私としてはおススメです。
具体的な活用方法としては、夏休み、春休みを積極的に活用することです。特に3年の夏休みは大きな勝負どころとなります。それでなくても就活のスタートが遅くなりがちな音大生にとって大変負担が大きいとは思いますが、就活バスに乗り遅れないよう、心して取り組んでください。