多様な中に隠れた「最高」
今年はコロナということで全く特殊な年になり、私たち自身も未経験なことばかりで、若い人に適格な助言が出来るかもわかりません。ただ「コロナでなければ」という前提では、色々見えることがあります。
音大での学生生活は、いくらでも遊べると思います。一般教養の学科は超テキトーですし、音楽史とか音楽概論とかフランス音楽についてとか、音楽的なことで理屈をこねる授業も全く内容がありません(笑)、音楽事典を斜め読みしておけばわかるようなことを、もっともらしく先生が語るだけでしょ。もちろん成績も甘くテキトー、だから通う意欲もなくなりますよね。「それでは!」とここで専門の実技に本腰を入れる人は、やはり際立って抜けて行けますよ。それを横目に落ちこぼれると、日々麻雀とか(笑)、退廃的な大学生活に浸ることになります。でも実技は「その場限り」ですから、試験さえ何とかクリアになれば卒業できる!
音大生活はうまくやれば極楽かもしれません(笑)。
我々の時代ではそんな退廃組は卒業後は思わぬ一般会社に就職したり、ポピュラーの音楽家になったり、日雇いのレストランや遊園地等イベントの仕事とか、家で細々子供を教えたり・・・・これってどうですか?今の時代だったら決して挫折感を背負ってやる仕事ではありませんよね?昔は「ヤクザな仕事」とか言いましたが、今では立派な職業です。つまり現在はここにも競争があるのです、だから今は超ダメダメな音大生ってあまりいないと聞きます。
皆さんに言いたいのは、このレベルを普通だと思ってしまってはいけないということです。
世の中がこうして多様性があるから「何とかなる」というのは、確かにその通りなんですが、やはりよく考えて「何が最高なのか」を見つけ出し、その「最高」を若いときに目指してこそ、青春は輝きますよね!